きのうの続き。空撮記録の最終回です。
撮影提供者澤口修さんに感謝します。ありがとうございました。
きのうの続き。空撮記録の最終回です。
撮影提供者澤口修さんに感謝します。ありがとうございました。
おとといの続き。
当寺の法事室等建設事業のうち、建物工事は2021(令和3)年6月に完了しました(外構工事は中断中)。建物工事前後の空撮映像を、檀家の澤口修さんが何度も足を運んで記録してくれました。約1年半にわたる映像は、報效寺の歴史に永く残すべき貴重な記録になりました。今回はその中から画像の一部をご紹介します。
曹洞宗に東北管区教化センター(仙台市)という布教部署があります。ここにはテレホン法話のコーナーがあり、今月1〜10日は小生の担当です。以下はその法話原稿です。
小さな希望の灯り
お盆が終り片付けの折りに開けた賽銭箱の中に、ひときわ目だつ黄色い封筒がありました。中にはお賽銭の小銭とカードに書かれた短い手紙が入っていました。
封筒の表には「ありがとう 10年間御供養 御苦労様でした.」と、カードには「2011年3月11日、東松島で義理の妹を亡くしています.いつも心にありますが遠く離れていると毎回行く事もできず、駅前での供養が出来る事、心からありがとうの気持ちです.10年間御苦労様でした.」とありました。
東日本大震災から一年後、私たちは「慰霊と希望の集い」と名づけたささやかな追悼集会を開きました。ローカル線の駅前広場に雪像を作り、ロウソクを灯し、かがり火を焚いてお経を唱えたり、歌を歌ったりしました。夕方から始まる集会には、仲間や近所の人たちが集まり、電車から降りてくる通勤・通学帰りの人たちが加わったりしてくれました。それから10年、駅の待合室でコンサートを開いたり、地元野菜を使った料理をふるまったりと、いくつかのイベントを織り込みながら続けてきたのです。
手紙に書かれたことばを読み返しながら、悲しみの大きさ、手を合わせてきた10年という時間の重さを考えました。この大災害で家族や親しい人を失ったおおぜいの人たち、そのほとんど全ての人たちを私は知らないのですが、その一人ひとりはこの10年間3月11日をどんな思いで迎えてきたのでしょうか。どのように悲しみに耐えてきたのでしょうか。そして希望は見えているのでしょうか。
私たちのささやかな追悼集会は、来年以降も続けることになりました。感謝の手紙をくれた方のことばが、10年で一区切りをつけるとしてきた私たちの、新たな希望の灯りになったからです。
東北管区教化センターのHPはこちら
テレホン法話の電話番号はこちら
022−218−4444