検討委員会の発足まで(1)
1.葬儀の多様化
お寺での食事や会議を行う法事室を新築(あるいは改築)する話が出始めたのは、開創六十周年記念事業があった2002(平成14)年ごろからです。建物の老朽化、冷暖房の不備が目立ち始め、会食も座布団に正座というスタイルが敬遠され、イス席を望む声が出始めていた時期です。
2011年は東日本大震災があった年ですが、この未曾有の大災害が生活や人生観に与えた影響には大きいものがあり、老後のライフスタイルや葬儀のやり方を決定的に変えてしまいました。ほぼ時を同じくして、「終活」とか「家族葬」、「直葬」などということばが流行していました。
下の表は2012(平成24)年から2014(平成26)年の、当寺の3年間の葬儀会場の一覧表です。この頃すでに葬祭ホールでの葬儀が11件(5.2パーセント)あり、都市部のホールで葬儀を行う家が一定数いることが分かります(地元にホールができるのは2016年です)。
No. |
会 場 |
回 数 |
% |
1 |
本 堂 |
84 |
39.8 |
2 |
自 宅 |
65 |
30.8 |
3 |
集会所 |
48 |
22.7 |
4 |
葬祭ホール |
11 |
5.2 |
5 |
旅 館 |
3 |
1.4 |
合計 |
|
211 |
99.9 |